【読書記録】僕は君たちに武器を配りたい 瀧本哲史
こんにちは、マックです。
パソコンがここ最近起動が遅く、仕事も進まず。。1時間たってようやく起動しました。パソコンを見る目はないようなので、次に買うときは詳しい人にキチンと聞いてから買いたいと思います。
今回は、以前から気になっていた瀧本先生の著書を読み切ったので、まとめと感想をつらつらと書いていこうと思います。
著者は、東京大学法学部助手を経てマッキンゼーにてコンサルティングに従事、その後、京都大学客員准教授とエンジェル投資家として活躍された瀧本哲史先生。
2019年8月に47歳の若さで亡くなられ、ニュースになりました。
私はそのニュースで初めて瀧本先生のことを知りましたが、日本国内の優秀な投資家の先生が亡くなられたのは惜しいことですし、その本は是非読まなければと思い、今回手にとりました。
この著書の中で、強烈に響いた言葉は、世の中の「コモディティ化」した人材市場の話。
「コモディティ化」とは市場に出回っている物が、個性を失い、どれを手に取っても同じ商品となる状態のこと。現在の日本の人材市場では、皆が個性を失い、同じような能力しか有さないため「人材のコモディティ化」が起き、徹底的に買いたたかれている現状がある。高学歴ワーキングプアの問題も、この「コモディティ化」の波が押し寄せていることが要因ということだ。
コモディティ化した人材にならないために、どうするか、瀧本先生は説かれている。
①トレーダー(商品を遠くに運んで売ることの出来る人)
②エキスパート(自分の専門性を高めて、高いスキルによって仕事をする人)
③マーケター(商品に付加価値をつけて、市場に合わせて売ることが出来る人)
④イノベーター(全く新しい仕組みをイノベーション出来る人)
⑤リーダー(自分が起業家となり、みんなをマネージしてリーダーとして行動する人)
⑥インベスター(投資家として市場に参加している人)
この6タイプのいずれかの人種になることが、資本主義社会の中で主体的に稼ぐ人間となることが出来る。(ただし、①トレーダー②エキスパートは現代では価値を失っていく可能性が高い)
また、投資の考え方も我々に伝えようとしてくれている。
〇日経新聞を信じるな
日経のニュースに目を通すのは良いが、丸のみしてはいけない。考えがすでにコモディティになってしまう。情報の裏にある真実まで考えなければならない。
〇公開株に投資するのは「カモネギ」
機関投資家と個人投資家では得られる情報の速度と深度が全く違う。個人投資家の損したお金で機関投資家が儲けている構図がある。
〇世の中の動向のトレンドとサイクルを見極めよ
「トレンド」はチャートにおいて一定方向にずっと続いていく動き。
「サイクル」はチャートにおいて波打つ動き。
ある事象において、みんなが「サイクルだ」と思うときに「トレンドだ」と見抜き行動すると大きく儲けられるチャンスがある。(その逆は失敗する)
〇現時点の少数意見が正しければ必ず儲かる
資本主義では「自分の少数意見が将来、多数意見になれば報酬を得られる」という仕組みになっている。その為の情報を得る行動を取る。
〇投資家は「調べるひと手間」を惜しまない
情報を得たら、実際に自分が行動して情報を取り、考える力を付けることが重要
含蓄が非常に多いので、書ききれないが、ざっくりと本書の内容をまとめてみました。
ここからは私の感想ですが、この本から、瀧本さんが「武器」を与えてくれようとする思いが伝わってきました。
「コモディティ化」という点は、自身が働く中でもなんだかドキリとする言葉で、確かに誰でも出来てしまう仕事を行っていないか?という普段の姿勢への疑問を投げかけられたように思います。
この本が書かれたのは2011年ですが、2019年、さらに時代の激しい変化が押し寄せようとしているのをふつふつと感じています。情報感度を高くし、投資家の考えを持って生きていく重要性を感じました。
一方、瀧本先生は全体を通して「起業」を勧めているような雰囲気も見られます。たしかにそれで成功を収めればよいのですが、やはりそれは万人がやるにはリスキーすぎるとも感じます。
リスクをとれない人も多いとは思うので、そういった意味で「大企業病」にかかるのも
生き方としてはまだありなのか・・とも感じるところではあります。
仮に大企業勤めとしても、いろんな興味を持ち、チャレンジしないと人生面白くないかなと個人的には思うところです。
この本は、エネルギーであふれており、20代の方にはぜひ読んでもらいたい一冊です。
実行しなくても、今の厳しい資本主義市場の状況をよく教えてくれる内容です。
是非是非、手に取って読まれてみてください。
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